予防接種種類
当院では、予防接種としては主にインフルエンザ 成人用肺炎球菌 帯状疱疹 MR(麻疹風疹混合) 水痘 ムンプス(おたふく) A型肝炎 B型肝炎の接種を行っており、他に風疹抗体検査も受けられます。予防接種には、ご予約が必要です。
予防接種を受けられない方、注意が必要な方
- 熱(37.5℃以上)のある方
- 重い急性疾患を起こしている方
- 心臓病、腎臓病、肝臓病、血液疾患などで治療を受けている方
- ワクチンに含まれる成分(鶏卵や安定剤など)に対するアレルギーのある方
- 予防接種後2日以内に発熱や発疹、蕁麻疹など、アレルギー症状が出たことのある方
- これまでに痙攣を起こしたことがある方
- 過去に免疫不全の診断がなされている方、また先天性免疫不全の近親者がいる方 など
- 上記内容に当てはまる項目のある方や、何か心配なことがある方は、必ずご相談ください。
- 接種は、事前に「予診票」をよく読んでから受けるようにしましょう。
- 注意事項
- 予防接種を受けた後の約30分間は、急な副反応が起こることがありますので、医師とすぐに連絡を取れるようにしておきましょう。
接種後1時間は体調の変化に気をつけるようにしてください。
予防接種を受けた後、接種した部位が痛みや熱をもってひどく腫れたり、全身に蕁麻疹、嘔吐、顔色不良、低血圧、高熱などの症状が現れたりした場合は、医師の診察を受けてください。
入浴は差し支えありませんが、注射した部位を強くこすらないように注意しましょう。 激しい運動や大量の飲酒は控えましょう。
帯状疱疹
帯状疱疹は、水ぼうそうと同じウイルスで起こる皮膚の病気です。 体の左右どちらかの神経に沿って、ピリピリと刺すような痛みや水ぶくれ、発疹が多数集まって帯状に生じる疾患です。小さい頃に水疱瘡に罹患した方には、水痘・帯状疱疹ウイルスに関する免疫ができるとされますが、年齢とともに免疫が弱まるため、50歳代から発症率が高くなり、80歳までに約3人に1人が発症すると言われています。帯状疱疹を発症すると、水ぶくれや発疹が改善した後も痛みが長期間残ることもあります。日常生活に支障を来すこともある疾患ですので、ワクチン接種を行い、予防していくことが大切です。
ワクチンで予防
帯状疱疹を予防するワクチンは2種類あり、対象は50歳以上の方です。
*弱毒化生水痘ワクチン(生ワクチン)商品名 ビケン 小児の水痘予防ワクチンとして使用しています。
2016年に50歳以上の帯状疱疹の予防に対しても承認されました。
接種回数1回の皮下注射で、比較的低価格ですが、予防効果はそこそこです。
帯状疱疹の発症予防効果は50~60%で、帯状疱疹後神経痛の減少率も約60%と報告されています。
効果の持続期間は5年前後のようです。
ステロイド剤、免疫抑制剤などの内服治療(=免疫抑制をもたらす治療)を受けている方には出来ません。
副反応としてはワクチン接種による痛みや腫れなどの一般的なもの以外に、接種後1~3週間後に発熱や、3~5%に全身性の水痘様発疹がみられることがあります。
*乾燥組換え帯状疱疹ワクチン(不活化ワクチン)商品名 シングリックスⓇ
帯状疱疹の予防のための専用ワクチンで、2020年1月に発売となりました。
接種回数2回(2~6か月の間隔)の筋肉内注射で、高価格ですが、予防効果は非常に高くその持続期間も長期になります。
2回接種による帯状疱疹の発症予防効果は、50歳以上は97.2%で70歳以上でも89.8%で、また帯状疱疹後神経痛の減少率も50歳以上は100%で70歳以上でも85.5%と高い効果が認められています。
効果の持続期間は少なくとも9年間はあるようです。 臨床試験の結果では、局所性(注射部位)の副反応の主なものは痛み(78%)、発赤(38%)、腫れ(26%)で、全身性の副反応の主なものは筋肉痛(40%)、疲労(39%)、頭痛(33%)でした。他のワクチンに比較して局所性副反応の頻度は高いですが、いずれも3日前後で消失することが分かっています。
接種について
接種は1年を通して、予約制でいつでも可能です。市の助成を受けて接種をご希望の方は、ワクチンの種類を指定して市に申し込んでからご予約ください。詳細については各市町村にお問い合わせください。
https://www.city.tachikawa.lg.jp/kenkosuishin/kenko/iryo/yobosesshu/taijouhoushinsesshu.html
料金
生ワクチン | 自費での接種 | 8,250円 |
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不活性化ワクチン | 自費での接種 | 22,000円 |
当院では不活化ワクチン(シングリックス)生ワクチン(ビケン)を取り扱っております。
また、立川市の接種券をお持ちの方は、1回の接種につき不活化ワクチンは10,000円の助成、生ワクチンは5,000円の助成を受けられます。 予約制となりますのでお電話でご予約ください。
引用参考文献
- https://idsc.tmiph.metro.tokyo.lg.jp/ 東京都感染症情報センター
- https://www.niid.go.jp/niid/ja/ 国立感染症研究所
- https://www.mhlw.go.jp/index.html 厚生労働省